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ほおずきの味

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 またまた台風が来る。しかも“今年初めての超大型”という形容詞付き。先日の台風が鎌倉の各所に土砂崩れを発生させたばかりだから、追い討ちはどんな被害をもたらすのか。町会からは「不安を感じたら近隣の小学校に避難を」との呼びかけが…。
 「昨日、こんなの撮ったけど、台風が来たから使えないね」と家人が写真を1枚出してきた。ほおずき。太い繊維だけを残して網状になった袋の中に真っ赤な実が残る。
 「ほおずきってこんな風になるの」と聞けば、「そんなわけないでしょ」と呆れ顔。犯人は虫らしい。どんな虫かは知らないが、柔らかいところだけを丁寧に食べつくしている。
 そういえば、ほおずきの実で風船を作る時、種や汁を口で吸いだしたことがある。その青臭さときたら相当で、風船作りをあきらめさせるに十分だった。虫も果実がうまくないのを良く知っているということか。
 家人は玄関の窓辺に飾り付けて満足そうな表情。こんなほおずきが谷戸にたくさんあったらしいが、台風が全部吹き飛ばしてしまうのだろうか。

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表と裏

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 土砂崩れの現場を目前にしたのは、生まれて初めて。六国見山の尾根をはさんで我が家の反対側にある家人の実家を、きょう訪れて驚いた。観測史上最も強烈と予想されていた台風22号の風雨で、尾根から土砂と木々が崩落。泥流は下の公園の柵を破り、住宅地まで氾濫していた。人的被害がなかったから良いものの、一歩間違えば立ち並ぶ住宅を流し去っていたかもしれない。家人の両親は、想像もしない災害に声を失っている。路面にしみついた泥の色は、当分消えないだろう。
 さて、尾根の反対側に住む我が家では、台風が襲来した時間帯も、少々風雨が強いかなという程度だった。被害は、仕事に出ていた私が、交通マヒで桜木町に5時間ほど取り残されたことくらい。しかもその間、野毛の飲み屋で結構楽しくやっていたからね…。
 隣町の台では死者もでているし、各地の被害状況は目を覆うほどだけど、とりあえず身内の無事に一安心。 

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ヤマブドウ?

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 ヤマブドウ、食べたことありますか。山の散歩中に見かけると、家人と坊やはパクパク食べる。実はほんの少しなんだけど、家人いわく「濃くのある甘みと渋み、そしてクスリ臭い」。なんかワインの批評みたいね。
 じつは私はほとんど食べたことがない。子どものころ、ヤマブドウのようなものは自宅近くでいくらでも見かけたけど、毒があると教えられていたから。時折たくさん集めて、ガキ仲間と絞り汁の掛け合いをするのは楽しかった。黒々した毒ジュースが服にかかると、まるで絵の具のように染み付き、洗っても簡単には落ちない。すごくいけないことをしている気がして、わくわくした。坊やもいつかそんな遊びをするのかな。
 そんなことを歩きながらツラツラしゃべっていたら、家人に思い切り馬鹿にされた。私が子ども時代に遊んでいた毒ヤマブドウはヨウシュヤマゴボウという植物で、本当に毒があるという。しかし「そんなものとヤマブドウを間違える人はいない。お願いだから坊やには間抜けな思い込みを教えないでくれ」と。
 そりゃ私は植物にはまるで疎いほうだけど…。突き出された実を口にしてみれば、苦い味わい。
 
 


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