ヒガシカワトンボ
谷戸にトンボが目立ち始めた。ヒガシカワトンボ。ひらひらと優雅に飛ぶ姿が美しく、何度見ても飽きることがない。赤茶の羽を持つものや、金属的な緑、青の胴体を持つものなど姿も様々。水辺の草むらを舞うと、時折、宝石のようにキラリ鋭い光を放つ。
谷戸のシンボルのような生物だ。ヤゴとして水中で過ごす日々は、おたまじゃくしなどをエサにする。成虫になって水を出ると、草むらの虫などを捕食。そして、産卵の時は再び水辺に戻る。湧き水のある谷戸だからこそ、こうした命のサイクルが成り立つ。逆にこのトンボがいなくなったら、谷戸の生命も尽きてしまうのだろう。
「トンボさんにぐるぐるしよう」と、坊やは懸命にトンボを追いかけている。ところが、しばらくすると「パパ、顔をあれってやらないよ?」。アキアカネなどは指をぐるぐる回すと、顔を不思議そうにひねって羽を寝かせてしまうのだが、カワトンボには効かないらしい。坊やは仕方なく、「留まってよぉ」と指を水辺に伸ばして待っている。
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Comments
とんぼ、懐かしい。ロンドンでは余り見かけないけど、イングランド東南部の運河沿いの湿地帯に行ったとき、何度か見かけたかな。
水辺の自然って、一度失われると取り戻せない、というのはこちらでも共通の認識。現状のまま、お子さんが大人になった頃もとんぼが飛び回っているといいですな。
Posted by: 守屋 | May 16, 2005 05:22 AM
シオカラトンボとかアキアカネは結構見かけるけど、カワトンボは旅先で時折出合った程度。
それが谷戸にはいくらでもいるのですから、初めて見た時は本当にびっくり。
9月くらいまで、谷戸歩きの友です。
イギリスのトンボ。どんな飛び方をするのでしょう。
一度見てみたいもの。
Posted by: wildlife | May 17, 2005 02:01 AM