Passion
寝坊の家人が最近は妙に早起きをする。ようやく改心したかと喜んでいたが、目的があるらしい。一番大事にしている果樹が開花の時期を迎え、受粉に忙しいという。
パッションフルーツ、またの名を時計草。原産地の南米では、花の姿がキリストと後光に見えるらしいが、私には時計の方がふさわしく感じる。そして、果実はやっぱり熱情のパッション。スプーンで種とジュースを掬い取る場面を想像するだけで、口中は甘酸っぱい香りで一杯になる。
さて、家人。普段ならのんびり花を愛でる彼女だが、この花は時限装置に見えるらしい。時計の針にあたる雌しべはぼやぼやしていると首をもたげ、3本合わさり閉じてしまう。それまでに受粉させなければ果実は実らない。なるほど必死に早起きするわけだ。
「これ何時何分?」。花の姿を面白がっている坊やのそばで、目を吊り上げて受粉させている家人。彼女の熱情にはまったく感服するけれど、少し口元が緩む梅雨の朝。
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Comments
えぇ~っ、パッションフルーツって時計草だったんですかっ?!そこらへんの庭に茂っているあれがっ?!とパニックしながら調べてみたら、ワタクシの知っているのはトケイソウで、
これはクダモノトケイソウでした。
そっくりだけどパッションフルーツが実るか否かが違う・・・決定的な違いじゃないか!
Posted by: くまこし新聞編集長 | July 09, 2005 05:10 PM
編集長さま
ハイ、夫の説明不足です。ごめんなさい!
普通の時計草は地植えできますが、クダモノトケイソウは、この辺の気候では
冬越しできません。ですから、鉢で育てて12月~2月は室内に入れます。
オシャレなコンサバトリー(温室って言え)の中で、地植えにして繁らせるのが夢です。
Posted by: wildwife | July 09, 2005 07:42 PM
へ~っ。鉢植えなんですか。
我が家の場合、冬の間、置いておけるスペースを作るのが先ですわ(^_^;)
Posted by: くまこし新聞編集長 | July 09, 2005 11:15 PM
写真のUPありがとうございました。
いやーそれにしてもこの世の花とは思えません。ちょっと怖ささえ感じるわ~。
これがあのパッションフルーツになるんですね。感動しました。
(川平さんのところのphotoより、きれーー)
Posted by: sugaree | July 09, 2005 11:21 PM
sugareeさま
ほんと、この花は何か怖いよねぇ。
しかし、生パッションを味わうと、
どんな罪でも許せる気がします。
運がよければ、8月くらいに果実がなります。
シワシワになるまで熟成させて、
甘みと香りを楽しみます。
Posted by: wildlife | July 10, 2005 12:27 AM
種類があるのですね?
以前、時計草がパッションフルーツと聞いて、幼稚園に行く途中に咲いているのを毎日眺めていましたが、ここ2年、実がならないのかな?と不思議に思っていました。
生垣に這わせてあるので、気候の関係上どちらにしても実はならないみたいですね。
勉強になりました。
Posted by: きりまま | July 10, 2005 12:12 PM
きりまま様
実のならない時計草にはたくさんの品種があって、花色も美しいものが様々あります。
一度植えると地下茎をあちこちに張りめぐらせ、冬、地上部が枯れても、春になると
とんでもない所から芽をビュンビュン出します。
「これがパッションフルーツだったら・・・」と思いながら、片っ端から引っこ抜いています。
Posted by: wildwife | July 10, 2005 02:08 PM
はじめまして!南の島のナビィです☆
パッションフルーツで検索してきました!
うちの農園でパッションフルーツ作ってるんですよ。
トラックバックさせていただきましたので、宜しくお願いします☆
Posted by: ナビィ | July 13, 2005 07:54 AM
ナビィさま
いらっしゃいませ。
ほんと、美味しそうですねぇ。
行きたくなっちゃいましたよ。
鎌倉はまだジメジメですから、
トロピカルな香り満点のトラックバック
感謝します。
Posted by: wildlife | July 15, 2005 01:25 AM