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飛翔の時

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 いつの間にか、庭はセミの抜け殻だらけになってしまった。ちょっと葉っぱをめくると、「おや、いらっしゃいましたか」という感じ。そのせいで、自分の席がなくなったわけではないのだろうけど、時にはこんな変り種もいる。夕刻、買い物から帰ると玄関先の鉄椅子でがんばってました。
 セミの羽化。背中が割れて真っ白な体が出てくる瞬間は、本当に感動的。でも初めて見た坊やはびっくりして、事態が飲み込めない。「これ何の虫、セミが食べられちゃったの?」なんて聞いている。私もそうだったからね。
 あれは小学生時代の夏休み。夕方、林で小便していると、木の根元に白い物体を見つけた。しゃがんで見れば、まさに殻から抜け出ようとしているセミ。その緑がかった色の美しさに驚き、変身を数時間見守ったのだった。しかし、私はそのうち大失敗に気づいた。少しかけてしまったらしい。彼の羽は曲がり、飛べなくなってしまったのだ。
 そんな苦い思い出があるから、今回は慎重。指を伸ばそうとする坊やを制したり、寄って来るアリを撃退したり、まるで彼のガードマンだ。
 無事に羽化を済ませ、羽が乾いた彼は、緑のきれいなミンミンゼミ。しばらくすると、昔の申し訳ない記憶と一緒に飛んでいった。

 

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Comments

そんなに蝉が多いと、庭木が枯れたりはしないんですか?

Posted by: 守屋 | August 21, 2005 at 11:22 PM

木が枯れるほど蝉にとりつかれたら、コ・コワイです。

イギリスには蝉はいないですよね。
蝉を知らない国の人が、夏の日本に来たら、うるさくてびっくりすることでしょうね。
昼間は蝉時雨、夜は虫の大合唱ですから。

Posted by: wildwife | August 22, 2005 at 10:11 PM

画面を見たとたん、思わず静か~に身をひそめたワタクシ。素晴らしい瞬間ですね!

Posted by: くまちゃん | September 12, 2005 at 10:25 AM

はい、素晴らしい瞬間でした。
息子は、くりくりした目をのぞき込んで、「あっ ボクの顔が映ってる!」
でも、セミ君の方は、さぞや怖かったことでしょう・・・

Posted by: wildwife | September 12, 2005 at 12:22 PM

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