森のブランコ
「山いこうか」。家人と坊やが言い出すのはいつものことだけど、今日は荷物が違う。穴をあけた板とロープ?持って行ってどうするのかと聞けば、やっぱり……。
森のブランコ。家のつるのブランコはすっかり壊れてしまったので、新しいのを作るかと思っていたら、家人はもうそれでは物足りないらしい。山道を少し外れると、地面に向かって長々と枝を伸ばしている大木を発見。家人は手馴れた様子でロープを枝に投げかけ、板の穴に通して結べば出来上がり。思いっきり坊やの体を持ち上げて、枝の向こうに投げつけてやると、ブランコは公園ではとても望めない大きな弧を描いた。坊やは「ひゅーひゅーっ」と叫びながら、本当に気持ち良さそうだね。
親父も試してみる。体重68㌔ではどうかと恐る恐る乗ったものの、木は軽々と受け止めて、緑のなかに跳ね上げる。子どものころは、これくらい思いっきりブランコをこいだよな。ひょっとしたら一回転してしまうかもと思うほどこぐと、目の前には空しか見えなくなって、手を離したら飛んでいけそうな気がして……。
実は同じようなことを考える人が意外にいるらしい、森を歩くと枝から吊ったブランコに時折出会う。中でも御●の森の高さ10㍍ほどの枝にかかったものは、どうやってぶら下げたのか。乗ってみれば山の斜面から空に飛び出してしまいそう。スリル満点だ。
「これならどこでも楽しめるでしょ」と家人。はいはい、あなたの想像力にはいつも感服しております。持って行ってよし。山で探すのもよし。ブランコハイキング。おすすめです。
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